Q. お仏壇はいつ購入するのがよいですか?
- A.・思い立ったそのとき
- お仏壇は、亡くなった人を祀るだけではありません。お仏壇の本来の意味は、ご本尊さまである仏さまを礼拝し、ご先祖さまに感謝する心を持ち、家族全員の心のよりどころとして家庭に設けるものです。ですから、「思い立ったら吉日」で、思い立ったそのときが購入するのに最適ということなのです。
- ・家を新築したとき
- 昔は、分家するときは必ずお仏壇と神棚を持って分家したものです。お仏壇は、仏さまの「家」ですから、購入することは家の新築と同じなのです。
- ・つまらない迷信
- 「お仏壇を買うと新仏が出る」「お仏壇は現金で買わなければならない」などといわれますが、これはまったく根拠のない迷信です。気にする必要はまったくありません。
- ・満中陰(四十九日忌)までに
- 故人をお祀りする場合、満中陰以後はお仏壇が必要になります。百ヶ日忌、一周忌、三回忌と仏事が続きますので、葬儀のあと一段落したら満中陰までに購入しておくのがよいでしょう。
- ・宗派によって違う
- 宗派によってお仏壇も多少異なってきますので、自分の家の宗派を知っておくことが必要です。一般的には浄土真宗が金仏壇で、ほかの宗派は唐木仏壇を用いることが多いようですが、決まっているわけではありません。
Q. お仏壇の耐久年数はどれくらい?
A. 約五十年から百年くらいといわれています。しかし、材質や仕様、手入れ、取扱い方法などによって当然異なります。よく唐木仏壇の方が金仏壇に比べて長持ちするとかいわれますが、これは一概にはいえません。
Q. お仏壇の価格の目安は?
A. お仏壇は代々伝えられていくものですので、予算の許すかぎりよいものを選ぶことが大切です。一般的には、家の建築費の10~20%が目安とされています。
Q. お仏壇を選ぶときのポイントは?
A.・唐木仏壇のチェックポイント
- 加工 - 次のような加工方法があり、高級品から普及品まで様々です。高級品ほど、木材の使用量が増える傾向があります。
- 〔無垢〕ムク板のみのもの。ムク板を寄せ木にしたものを含む。
- 〔厚板貼り〕木材のムク板を芯材に貼ったもの。
- 〔薄板貼り〕木材の突板を芯材料に貼ったもの。
- 〔〜調プリント〕芯材料に木材の模様を直接印刷したもの。または、印刷したシートを貼りつけたもの。(例:紫檀調プリント)
- 〔〜調着色〕芯材に木材の色を着色したもの。(例:紫檀調着色)
・金仏壇のチェックポイント
- 漆 - 塗った回数が多いほど耐久性が増します。
- 「金箔・金粉」の仕上げの違い。
- 金具 - 銅か真鍮のものを選ぶ。
- 組立て - できるだけ釘を使わないホゾ組が、スス抜きなどの修理もできます。
Q. お仏壇にはどんな花をお供えしたらよいのですか?
A. お仏壇に供える花は「仏花」といい、正式には決められていますが、一般の家庭では仏事のとき以外は細かくこだわる必要はありません。大切なのは気持ちですから、野に咲いたものでも庭に咲いたものでもよいのです。
ただし、注意しなければならないのは、トゲのあるものやツルに咲く植物、悪臭を放つもの、苦みや毒のあるものは避けることです。また、花粉の落ちる花もお仏壇の内部を汚してしまうので避けたほうがよいでしょう。造花やドライフラワーもふさわしくありません。
しきびは、本来毒があるとされていますが、極楽に咲く青蓮華に似ているところから代用としてよく用いられています。葬儀から満中陰までは、派手な色の色花は避け、しきびなどをお供えするようにします。